ジョーカー(2019)
★★★★★★★★☆☆ 名作
凄く良い訳でもなく、逆に嫌な印象を受けた訳でもないんだけど、深い印象を受ける不思議な映画。これから爆発して何もかも崩壊させてしまうような、現代の格差社会のヤバさを例えている感じだった。夢を信じて生きてきた心優しい主人公が、社会に裏切られ、ジョーカーとして、悪として生まれ変わる。そして貧困に喘ぐ民衆が、ジョーカーのようにみなピエロのお面をつけて大暴れする。本当はこんな奴に共感しちゃいけないんだけど、何故か応援したくなるという、不思議な感触。悪を産み出すのは、悪に支配された社会なのでは...そう思ってしまう。ジョーカー役のホアキン・フェニックスは圧巻の演技。こりゃキネマ旬報、SCREEN、映画秘宝の3誌の「2019年ベスト10」入りはありそう。そして来年のアカデミー賞はこの作品が主役になるかも。
DCやマーベルをはじめ、この種のハリウッド・アクションはカメラが派手に動き過ぎて目が追い付けなくてウトウトしてしまうのだが、今回は最後までウトウトせず観れた。夜勤ウィーク明けの朝の鑑賞で、字幕版で観たのにね。ホントに不思議。それだけカメラ・ワークが安定していたのだろう。
兎にも角にも、不気味な一本。まだ観てない人は、急げ!
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